クロワッサンの折り込み考

未だ気温は高くないが室内の暖房を切っている、バターが溶けにくい時期にヴィエノワズリーの工程を記録しておこうと思った。

数年後、もう少し上達していることを期待しながら。

 

まず数分ほどしか捏ねない生地を常温で2時間ほど放置する。冬以外は冷蔵庫で。

生地をバターより少し大きく伸ばす。正方形を心掛ける。

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シート状にして冷蔵庫に入れておいたバターを伸ばした生地の上に置く。この時、生地の各辺のちょうど真ん中にバターの角を置くようにする。(元種づくりに全粒粉を使ったため、生地にツブツブが見える)

 

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バターの厚み、これくらい。

 

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きっちりバターを覆いつくし、はみ出さないようにきっちり閉じる。

教室ではこの後冷凍庫5分→冷蔵庫5分で冷やす指示があった。

 

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のばして三つ折り1回目。この時バターと生地の硬さが同じくらいでないと一緒に伸びない。失敗経験あり。バターが硬すぎれば生地の中で切れてしまい、端までついてこない。

そうするとバターの層が無い部分ができてしまう。

 

30-60分休ませた生地を

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90°回転させて伸ばす、2回目。

 

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出来るだけ長方形に

 

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三つ折り2回目完了。

また休ませて同じ作業をもう一度繰り返し、折り込み終了。

教室では時間の関係で冷凍15分で次の折り込みに移っていたが、自宅では冷蔵庫で40-50分休ませることが多い。

 

折り込み終了後、24時間休ませてから成形するが、天然酵母使用の時は冷蔵庫に2-3日置いても問題ない。

 

この三つ折り3回の他、四つ折り2回など折り込み方法はいろいろあるらしい。

教室では三つ折り3回で27層になると教わったが、それは何を意味するのだろうか。

 

折り込む前のバターを包んだだけの生地は上生地⇒バター⇒下生地の3層だ。

1回目の折り込みで下生地⇒バター⇒上生地⇒下生地⇒バター⇒上生地⇒上生地⇒バター⇒下生地となる。

上生地、下生地というのは最初のバターを包んだ時の状態なので織り込んでいくと見分けがつかなくなる。そもそも同じ色だし。

2回目の折り込みで下生地⇒バター⇒上生地⇒上生地⇒バター⇒下生地⇒上生地⇒バター⇒下生地⇒下生地⇒バター⇒上生地⇒上生地⇒バター⇒下生地⇒上生地⇒バター⇒下生地⇒下生地⇒バター⇒上生地⇒下生地⇒バター⇒上生地⇒上生地⇒バター⇒下生地となる。

3回目の折り込みで下生地⇒バター⇒上生地⇒上生地⇒バター⇒下生地⇒上生地⇒バター⇒下生地⇒下生地⇒バター⇒上生地⇒下生地⇒バター⇒上生地⇒上生地⇒バター⇒下生地⇒下生地⇒バター⇒⇒上生地⇒上生地⇒バター⇒下生地で3回目はバターが27層になる。

バターは最初は1層、折り込み1回目は3層、2回目は9層、3回目は27層と三つ折りでは3の倍数ごとに増えていく。バターの層の数をカウントするのかと、ここで初めて気づいた。

層の数が少なければよりバター感が強く出る。折り込みの回数を増やせば、伸ばす回数が増えるのでバターと生地薄くなってしまい、バターと生地の境が無くなってしまう。せっかくの折り込み作業は水の泡、ただのバターが多いパンになるだろう。

 

少々厄介だが、いつか同じ生地を織り込み前に2分割して折り込み回数を変え、焼き上がりの違いを見てみたい。