King Arthur Flour 1 --1790年創業 アメリカで初の小麦粉会社--

先日(7/4)はアメリカ独立記念日であった。

 

当時イギリスは戦争続きで世界帝国を維持する財源を植民地に求め、多種の税金を課して吸い上げていた。これに抵抗するためにアメリカの植民地が戦争をおこし、欧州各国のそれぞれの思惑が絡み、更にネイティブインディアンや奴隷たちも巻き込まれて大動乱が続いた。そして1776年7月4日に独立宣言が採択されてアメリカ合衆国が建国した。

 

今日ではこの日はそれはそれは大変なお祭りの日で、各地でイベントやパレード、夜は花火と一日中盛り上がる。目がチカチカするほどの星条旗が舞い、ケーキもその色にデコレーションされたものが出回る。外国人であっても盛大なお祭りモードに引き込まれ、"Happy Independence Day!!!"、”アメリカ合衆国おめでとう!!!”と盛り上がる。

 

7月4日、その日から自由の身になったわけではなく、それから数か月間アメリカはさらに英国軍より挫折を味わっている。北はニューハンプシャー州から南はジョージア州まで各地でいくつもの戦いが繰り広げられた。

ジョージワシントンが初代大統領に就任したのは1789年だ。 

その翌年、独立から14年でイギリスから小麦粉を輸入して国内で販売する会社がボストンに生まれた。現在のKing Arthur Flourの前身である。この会社は建国に大きくかかわるニューイングランド地方最初の食品会社とされている。そしてHPによれば、1825年にアメリカで育てた小麦からの製粉を始めたそうだ。

Two centuries of flour and baking | King Arthur Flour

 

 今では非公開会社として従業員の士気と満足度を高めている。粉だけにとどまらず、製パン製菓材料と器具全般を取り扱い、レシピを公開したり、パン教室も東海岸と西海岸の店舗で開催している。もちろんインターネットで受講もできる。

米国滞在中、一度だけバーモント州の店をのぞきに行った。

 

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HPより引用

カフェあり、物販あり、パン教室あり、かくれんぼあり(多分)

 

パンを焼く人の聖地巡礼である

 

スーパーマーケットで扱う商品はより一般に購入されるものであるから、日本のそれより破格にスーパーサイズのアメリカのスーパーであっても製パン材料や器具を多種おいているお店はなかなかお目にかかれない。日本のスーパーの製菓材料コーナーの方がよほど充実しているように思う。

 

その代わりKing Arthur Flour社のような専門店はその手のニーズに応えるべく、小麦粉一つでも週種類、マニアックなものも、季節限定商品も色々と揃えている。

 

この会社が公開しているレシピで学ぶことが多かったため、次回はサイトのレシピをもとにアメリカの製パン事情を検索する。